「練習は遊びじゃない!」
という声が今にも飛んできそうですが、今回は遊びについて考えたいと思います。
みなさんの周りにも、特に指示されていないプレーをやってみたり、連続で切り返しを入れるような派手な技を披露したがる選手っていますよね。
そんな選手に対して
「真面目にやれ」
と怒鳴る監督やチームメイトもいるでしょう。
ですが、バスケ上達には遊び心が必要なことも事実です。
この記事では遊びに対する考え方について共有します。
是非最後まで読んでいただき、
「こんな考え方もあるんだな」
と理解していただいた上で、次回からの練習に臨んでください。
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遊びも立派な練習
いや、遊びは練習とは違うでしょう。
と思った方が大半だと思います。
確かに、試合に向けての緊張感のある練習や、フォームの修正や連携プレーの確認など綿密な練習とは異なります。
しかし、見方を変えれば、遊びも立派な練習なのです。
遊びでは、周りから特に指示されることも制限されることもないため、自分の力を自由に表現することが可能です。
普段練習でやらないようなプレーはもちろん、まだ試したことのない技を試すことも可能です。
また、失敗しても周りから何か言われたり、妙な視線を感じることも一切ないため、ストレスフリーな状態でバスケをすることができるのです。
自分が常にボールをもつことができ、好きなタイミングで好きなことができる時間は、今の自分がどれほどできるのかを知る最も有効な時間でもあるのです。
出典:https://www.penseur.co.jp/tokyo/blog/penseur/448
練習で遊んではいけない?
では、なぜ
「練習中に遊ぶな」
と言われるのでしょうか。
それは、集中力を欠いた状態でハードな練習をすれば、自分が怪我をしてしまったり、チームメイトを怪我させてしまう恐れがあるためです。
つまり、ここで言う
「遊ぶな」
とは、
「ふざけて練習するな」
という意味です。
遊び心を封印し、ずっと厳格でいろ、という意味ではありません。
したがって、選手はもちろん、指導者側も
「遊び心」
と
「ふざけること」
は明確に分けなければなりません。
特にミニバス選手や中学生に対して遊ぶな、と言ってしまうと彼らは
「厳かな雰囲気でやらなければならないんだ」
と勘違いしてしまいがちです。
この勘違いが選手のプレーの幅を狭め、結果的にバスケの上達速度を遅らせるのです。
出典:https://shinshu-skypark.net/fun/adults/streetbasketball.php
遊び心は柔軟な発想を生む
遊び心をもった選手は、ときに奇想天外なプレーをすることがあります。
例えば、チームではタップの練習しかしていないはずが、2対2になったときに
「アリウープ」
という、空中に上がったパスをジャンプしながらキャッチし、着地する前にシュートを撃つ、というプレーを行うことがあります。
このように、練習していないはずのプレーを行うことで、
「こっちのほうが効率的ではないか」
「もっと練習すれば試合でも通用するのではないか」
といった、新たな発見が生まれることがあります。
チームによっては「教えていないことを勝手にやるな」とプレーを制限されてしまうところもありますが、これでは選手自身のプレーの幅も広がりませんし、新たな気づきも得られません。
遊び心を抑制するのではなく、うまく引き出してあげることで個人のプレーにもチームプレーにも良い影響を与えられると良いですね。