今回は、中学バスケの強豪校について書いていきます。
中学バスケでは、高校バスケのように
「毎年強い」
「全国大会に出場するチームはほぼ固定」
という事態は起こりにくいです。
みなさんも、
「去年は強かったんだけどな」
「今年はあの中学校出てないのか」
と思ったことが一度はあるのではないでしょうか。
この記事では上記が起こる理由を考察していきますので、是非最後までお読みください。
出典:https://www.niigata-nippo.co.jp/sports-more/junior/20190714482643.html
全中男子の部の結果を比較
まずは、各年度ごとの全中の結果(男子)を比較してみます。
2019年度in和歌山
1位:京都精華学園中
2位:広島市立古田中
3位:実践学園中
3位:中村学園三陽中
2015年度in岩手
1位:実践学園中
2位:倉敷市立玉島北中
3位:別府市立北部中
3位:春日井市立岩成台中
2012年in埼玉
1位:福岡市立西福岡中
2位:富山市立奥田中
3位:上尾市立大石中
3位:松山市立拓南中
それぞれの結果を見てみると、その年の4強はほとんど違うチームです。ではなぜこのように毎年ガラリと変わるのでしょうか?
出典:https://os-oita.com/column/headline/591.html
理由の一つとして、中学校への進学が中学受験をした場合を除き、学区で決まるといったことが挙げられます。
高校の場合、自分で進みたい学校を選び、受験が可能ですよね。
そのため、中学校で実力をつけた選手らが強豪校に進学し、強豪校に実力ある選手が集結します。
しかし、中学校はほとんどが市立であるため自分で進学先を選ぶことができず、ある中学校にミニバスなどで実力をつけた小学生が集結するということが起こりにくいのです。
もちろん、実践学園や精華学園など私立中学であればそれも可能ですが、それはごく稀なケースと捉えて良いでしょう。
出典:https://basketballking.jp/news/japan/junior/20180826/91376.html
指導者が中学校を転々とする
これも中学校のほとんどが市立であることに関連しているのですが、指導者が中学校を移動することも要因の1つです。
バスケ部の指導者は、ほとんどの場合学校の教師を兼任しています。
公立校の教師は、何年かごとに他の学校に移動になるケースがほとんどです。
したがって、外部コーチを雇っているチームでもない限りは、何年かごとに指導者が変わり、その指導者の手腕によってチームは強くも弱くもなるのです。
1人の選手の存在がチームに与える影響が大きい
ここで、2012年度の全中の結果をもう一度見てください。
準優勝のチームは富山県の奥田中です。この奥田中ですが、これまでで全中に出場したのは2012年の一度だけです。
では当時、奥田中にはどんな選手が在籍していたのでしょうか。
ご存じの方も多いかと思いますが、あの
「八村塁」
選手です。
彼は当時中学3年生で、奥田中を全中準優勝に導いたのです。
また、他の中学でも、
「あのチームには1人県選抜の選手がいる」
「1人身長2mの選手がいる」
など、1人強い選手がいるだけでチーム自体も勝ち進む、といった例は少なくありません。
一方、高校では1人の選手だけで勝ち進むことは困難になってきます。
前述したように、高校では実力ある選手が1つのチームに集まってくる傾向にあるため、中学のように1人の力だけで他のチームを圧倒する、といったことはほとんどありません。
出典:https://basketballking.jp/news/world/nba/20190927/191986.html
補足:八村塁選手についてはこちらの記事をご参照ください
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