オスグッドとは
正式にはオスグッド・シュラッダー病と言います。
11〜15歳の成長期に起こりやすい膝の障害で、特に男子に多くみられるものです。
膝のお皿の下にある脛骨という部分が、前ももの筋肉に強く引っ張られ炎症を起こします。
一般的に18歳くらい(骨の成長が終わりに近づく年)になると症状は軽快します。

出典:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osgood_schlatter.html
原因
成長期は、身体のすべての組織が均等に伸びるのではなく、骨だけが急激に成長します。
(身長の伸び=骨の伸び)
しかし、骨に付着している筋肉や腱が骨の成長に追いつかず、前ももの筋肉が通常より引き伸ばされた状態になります。
この状態で前ももの筋肉に力を込めようとすると筋肉が縮み、骨のほうが筋肉に引っ張られて炎症が起こるのです。
また、この状態が続くことで前ももの筋肉が硬くなり、炎症がひどくなることもあります。
サポーターよりも身体の使い方を
オスグッドを抱えている子は、サポーターをつけて練習している場合が多いです。
しかし、サポーターをつけているから大丈夫、と思っていませんか?

出典:http://kazuseitai.com/blog/posts1120/
もちろん、サポーターをつけること自体は間違っていません。
しかしそれ以上に大事なのは、膝や前ももに負担がかからない身体の使い方を身につけることです。
例として、以下の項目に当てはまる人は、必要以上に膝、前ももに負担がかかっている可能性が高いです。
・猫背になっている
・走ると前ももやふくらはぎが疲れる
・歩くときや走るとき、つま先が30度以上外側を向いている
・歩幅が狭い
かなり専門的な話になってしまうので詳しい話は避けますが、簡潔に説明していきます。
人が走るときの正しい姿勢とは、背中が伸びたまま股関節から脚が出ている状態です。
この姿勢で走ると歩幅は大きくなり、前ももやふくらはぎに対する負担は少なくて済みます。
しかし、この姿勢が崩れると前ももやふくらはぎにも力が入ってしまいます。
本来、前ももやふくらはぎは走った状態からストップするときブレーキの役割を担います。
姿勢が崩れるとブレーキをかけながら前に進むという、非効率な走りになってしまうのです。
前述したように、オスグッドは前ももの筋肉が縮むことで膝下の骨が引っ張られ、
炎症を起こす障害です。本来縮むべきでないときに筋肉に力が入ることを
避けることができれば、18歳まで待たずとも痛みは軽減できるのです。